2016年06月18日

『嚥下障害のことがよくわかる本 食べる力を取り戻す』竜王リハビリテーション病院の  石川明日香先生のこの一冊

嚥下障害のことがよくわかる本 食べる力を取り戻す  
著者/編集: 藤島一郎 講談社 1,300円+税

私が推薦する図書は、「嚥下のことがよくわかる本 食べる力を取り戻す」です。高齢の患者様や御家族への説明の際に文字だけでは伝わりにくく、どのようにすれば伝わりやすくなるのか悩んでいるときに出会った1冊です。ria.jpg
この本では、嚥下の基礎知識から在宅で出来る訓練法・食事の調理法・口腔ケア・食べる力を取り戻すリハビリ術などが書かれています。字も大きく、イラスト付きでわかりやすく読みやすくなっています。
日頃のチェック項目や誤嚥性肺炎のサイン、誤嚥を起こしにくい食べ方や介護者の負担軽減の方法など退院後在宅でご家族の方が見るべきポイントや活用できる内容が書かれているため、患者様や御家族への説明の際に参考にしています。専門的な内容は少なくSTとして物足りなさを感じるかもしれませんが、改めて基礎に戻る事の出来る本でもあります。ぜひ皆様にも一読していただきたい一冊です。

posted by st_yamanashi at 19:56| Comment(0) | 書籍(臨床) | 更新情報をチェックする

2016年03月14日

『よくわかる脳の障害とケア』恵信りほく病院 小澤辰馬先生のこの一冊

よくわかる脳の障害とケアー解剖・病態・画像と症状がつながる
酒井保治郎 監修 小宮桂治 編集  南江堂 2,500円+税

 今回ご紹介する本書は、病棟で働く看護師に向けて、脳機能障害をもつ患者様に、どのような点に注意し具体的に関わったらよいかについて、考え方と実践の支援をするという目的でまとめられています。yokuwakaru2.jpg

 多種多様の症状を呈する脳機能障害の理解に必要な知識を「脳の解剖」から「基本的な病態生理」へ、そして「脳の画像診断」から「障害部位と病態から症状を予測」と、順序立てて解説されています。

 脳機能障害をもった患者様に対して、どのように考えたらよいかについて”基礎の基礎“としてまとめられています。私も、病棟で看護師さんに相談を持ち掛けられた際に紹介している一冊です。
(本書序文より抜粋して紹介させて頂きました)

posted by st_yamanashi at 21:21| Comment(0) | 書籍(臨床) | 更新情報をチェックする

2015年11月30日

『失語の症候学』 石和共立病院 鈴木千裕先生のこの一冊

『失語の症候学』
相馬 芳明、田邉 敬貴 著 医学書院 4,300円+税aphasia.jpg
 私の推薦図書は「失語の症候学」です。この本は私の学生時代に講義の1コマで使われたものです。失語の症候学から始まり、失語型診断の解説が詳しく記載されています。「発話はあるか→アナルトリーがあるか→錯語があるか→復唱ができるか→発話特徴→タイプ分類」というようにまとめられています。付録にはCD-ROMが付いており、録音されている発話が教科書に記載されているため分かりやすく、発話特徴の項目を参考に整理をしています。13症例分の自由会話、命名、復唱が録音されているので失語症の患者様を担当した際に、まとめをする時や症状が曖昧で迷った際はCDを聞いて参考にしています。
 私は今年度、回復期病棟に配属され、失語症の患者様と長期間関わる機会が増えました。初回時に考え方の過程を踏んで症状を判断し、分析する時に参考にしています。どの失語症の患者様にも当てはめて考えることができ、項目ごとに評価ができるようになってきたと思います。これからもこの本を基礎にして勉強していきたいと思います。
 皆様も判断に迷った際、是非手に取ってみて下さい。
posted by st_yamanashi at 18:44| Comment(0) | 書籍(臨床) | 更新情報をチェックする
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